“ニギリ”が誕生するまでは色々なチャレンジがありました。もちろん、“ニギリ”も到達点では無く、これからの可能性を秘めています。
“ニギリ”はじゅうに班という車椅子の仲間達の間で生まれました。障害の重い仲間が何か楽しみながら出来ることはないかとみんなで話し合いました。
一人では出来ない事も二人でやったり、みんなでやったりすれば出来ます。
そんな思いから、一人が電動車椅子を動かして紙粘土のパーツを作り、もう一人がそのパーツを使ってオブジェを作りました。
そうやって、じゅうに班の仲間は助け合いながらそれぞれの仲間を思いやってきました。
そうした集団としての力を経ながら、一人ひとりの仲間があれもしてみたいな、これもしてみたいなと思うようになりました。
それは仲間の自己表現を実現していくことでした。“ニギリ”は、仲間が握った紙粘土そのものが自己表現なんだと気付くことから始まりました。